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◆ 心には、カタチがある
「いつか運命の王子様が、私の前に現われるんだ☆」
女のコはちっちゃい頃、こんな事を考えたことがあるはず(笑) 少女マンガには赤い糸がてんこ盛り、 キスをのシーンは目をキラキラさせてバックはバラ満開だったら、 運命の恋人に憧れるのも当然ですね。 そしてだんだん大きくなって、最初に男のコと付き合うようになると、
「この人こそ運命の人だ!」とか、
「この人と絶対結婚する!」とか思い込んだり。
そう、誰でも若い時、幼い時は、 必ず一度は「運命の人」に憧れるもの。 しかし、そんな純情な青春の日々も、 出会いと別れを何度か経験するうちに、だんだんと運命の人神話が崩れて行く。 恋愛の現実を知って、運命の人の存在を信じられなくなっていくんですね。 しかしその一方で、心の奥底に「運命の恋人」への憧れを秘めている人も、実はけっこう多いんです。
「ひょっとしたら、世界のどこかに私の運命の人がいるんじゃ…?」
そんな諦めきれない憧れがあったからこそ、
「ユーガットメール」や、「ノッティングヒルの恋人」があれだけ流行ったんです。 恋愛モノのドラマや映画のヒット作には、「運命の人」が出てくる事がとっても多い。 それだけみんな、無意識のうちに憧れを持っているということです。
では、そんな憧れの運命の人。はたしているのか、いないのか? この「運命の人は存在するか」、友達と熱く語った人も多いでしょう(笑) しかし、運命の人を考える時に、ついついハマりがちなポイントが一つあります。 それは、「運命の人=最初から存在するもの」だと思っていること。 そう、運命の人と言うものは、 最初から存在するわけではなく、「自分で作りだすもの」なんです。
◆ 心には、カタチがある
人間の心はみな、性格も違えば過去も違う。 だから、その人だけにしかないカタチを持っているんです。 あなたの心も、世界に一つしかないココロの形を持ってる。 そして、あなたの好きな人もまた、ココロのカタチがある。
この2つの心のカタチが、パズルのようにぴったりと当てはまれば、一つになれますね。 相手の心にぴったりハマる、”心の鍵”と良く言われるモノです。 カギと鍵穴のように、相手の心を開くことが出来れば、 2つの心がぴったり合わさって1つになれる。 そんな人こそ、運命の人と呼ぶのにふさわしい人ですね。
でも、ここで一つ、とっても大きな問題があるんです。 それは、「あなたに合う鍵なんて、あるわけがない!!」ってこと。
確かに、心のカタチが「合いそうな」人はいます。 性格や趣味が似ていたり、一緒にいて居心地が良かったり。 でもどんな相手でも、全てが完璧で100%自分の理想通り、なんて事はないはず。 どんな人でも、自分と合わない所は必ず出てくるんです。 いくら形が似ていても、完全にぴったりはまる事なんてありえない。
でもそのズレが小さければ小さいほど、ついつい見過ごしちゃう。 自分がちょっと怒りやすかったり、相手のペースと合わなかったり。 そんな小さなズレを修正しないで、ずっと放置してしまったら、 ささいなズレがだんだんと大きくなっていくんです。
例えば、歩く速度が同じAさんとBさん。 二人が同時に、時速4キロで歩き出したとしましょう。 この二人、いつまで一緒に歩いていられるでしょうか?
1分後 :横一列で、一緒に歩いています。 10分後:Bさんが1歩だけ遅れています。 1時間後:Bさんが数メートル遅れています。 3時間後:Bさんはずっと後ろを歩いています。
AさんとBさん、ぱっと見のペースはほとんど同じ。 でも、ほんの少しだけ「ズレ」があるんですね。 そのズレを修正しないで二人が勝手に歩いていくと、こんな風に二人の距離が開いてくる。 このズレがあるから、恋人は別れを迎え、「価値観の違い」と言って離婚が起こるんです。
もう一度言います。 生まれつき運命の人なんて、存在しません。 あなたに合う「ココロの鍵」なんて、世界中探したってないんです。 けれど、話はそれで終わりではありません。
鍵なら作ることができるんですから。
◆ 「運命の人」の作り方。
お互いの心のカタチがぴったりと合うのが、「運命の人」。 でも、生まれつきぴったりハマる人なんて、この世には存在しません。 お互いが運命の人になるためには、自分のココロのカタチを、相手に合わせていかないとダメ。
三角形がぶつかると、四角形になり。 四角形がぶつかると、五角形になるように。 お互いがココロをぶつけあって、だんだんと相手の形に合って行くんです。 違う形がぶつかるのだから、痛くて当たり前。 ぶつかって、削って、ぼろぼろになって。 そうやって傷つきながら、ちょっとずつ心の形は近付いていきます。 相手は自分に合わせ、自分は相手に合わせる。 この繰り返しをすることで、「赤の他人」が「運命の人」へと変わっていくんです。
あなたは、相手と自分のココロのカタチ、合わせてますか? 「この人は、私に合わない」 「この人も理想と違う」 なんて言って簡単に恋を諦めてたら、いつまでたっても運命の人なんて手に入りません。
もちろん、いくら努力しても、運命の人にするには難しい人もいます。 相手のカタチとあまりにも違いすぎたり、ココロの”材質”が違ったりしたら、難しいですね。 例えば、片方は攻撃的で毒舌の「鉄の心」、 もう片方は打たれ弱くてすぐ落ち込む「豆腐のココロ」を持っていたら。 形を合わせようとしても豆腐がつぶれるだけで、鉄はどうやっても変わらないですね。 豆腐が相手に全て合わせたとしたって、そんなのは簡単に壊れてしまいます。
でもある程度、相手とココロのカタチが合う部分があるなら。 あなた次第で、相手次第で、運命の人になれるかもしれませんよ。 ココロをすり合わせ、本音でぶつかり合うのは、辛い時もある。 けれど、そこでやめたらずぅ〜っとそのまんま。
今まで「私には合わないわ」なんて言ってすぐに諦めていた人は、もう一度見直してみましょう。 二人のココロ、本当に合わせられないモノでしょうか? カタチや材質、そんなに違いすぎますか?
もしまだ合わせていない部分があるのなら、お互いに形を変えてみてください。 一生を終える時に「やっぱりあなたが運命の人だった」って言えるように、 二人でココロをすり合わせて行きましょう。
運命の人は”いる”ものではなく、”なる”ものなのだから。
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